2012年06月22日
ウインブルドンとスイカと雨
今年初めてのスイカを買った。ウインブルドンで連想するのは普通イチゴだろ、とツッコミが入りそうだが我が家ではスイカである。スイカが近所のスーパーで出回る頃に始まるのが「全英オープン」じゃなくて「ウインブルドン」なのだ。今年のテニスシーンのハイライトといっていい。ここを制した者がキングであり、クイーンになる。暑い日にスイカやそうめんを食べるのと同じくらい、ウインブルドンを見るのは当たり前のシーズン行事だ。残念ながらテニス後進国になってしまったこの国でも一応その事は忘れていないらしい。
「雨に濡れながらーたたずーむ人が居るー」そんな懐メロが思い出される以前のウインブルドンのイメージは、雨で中断ばかりで見ていて疲れる、だったのがようやく屋根が付いたおかげでそれは無くなった。最初の週さえうまく乗り切ればそれほど影響はないだろうが、試合が中断する度にやきもきさせられる選手と私達、そして中継しているBBCやその素材をもらっているWOWOWやNHKにも「恵みの屋根」だろう。お金と手間暇がかかる事には誰もが消極的になるらしいが、それも1度付けてしまえば皆がハッピーなのだから「全仏」や「全米」も先延ばしせずに早く取り掛かればいいのに、関係者の口は以外な程重い。せめてこれからつくるテニス用の施設は、全天候型を義務づけた方がいい。「ただいま雨により試合が中断しております。」こんな表示を4大大会では見ない日が来ますように。 ああ、でも中断した時に昔の試合を流すのはとてもいい暇つぶしなんだけどね。「マッケンロー対ボルグ」とか、「グラフ対ノボトナ」、「イバニセビッチ対ラフター」など、最近テニスが好きになった人にもおすすめだ。「伊達対グラフ」の日没中断までを見たら、なんてすごい試合なんだろうと再評価されるに違いない。(アーカイブなどと一様に扱って欲しくはないが)見る者に感動を与える当時の名勝負の数々は、何年経っても輝きを失う事はないのだ。
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