2013年03月14日
アンチテニスの国に生まれて
インディアン・ウェルズのナイトセッションをライブで見るのが今週の日課になった。(もちろん非合法ストリーム中継でだが)ワタシの貧相なブランチには似つかわしくないが、優勝賞金100万ドルの準メジャー大会を見ないわけにはいかない。ただ、いつもストリーム中継を見て思うのは、テニスが根づいている欧米といつの間にか忘れられたようになってしまったこの国との隔世の差だ。サッカーの英プレミアリーグやチャンピオンズリーグの決勝、ゴルフの4大大会等はたとえ日本人選手が活躍しなくともいまだにタダテレビでフォローされているのに、なぜテニスだけが締め出されたのか。少なくとも90年代まではこの国の地上波やBSでも生中継があったし、大会の開催数もアジアで1番多かった。人気と実力を兼ね備えたヒンギスやアガシのCMも頻繁にオンエアされ、テニスがマトモに扱われていた(個人的にはそう思っている)のにも関わらず、2003年頃から(まるで潮が引くように)急にテレビ側のテニスへの態度が硬化し始めた。確かに放映権料の高騰や、長時間にわたる生中継の回避、グランドスラムの優勝争いに日本人選手が絡まないなど理由はいくらでも挙げられるが、根本的な理由はこの国のタダテレビがテニス中継を持て余したからだろう。テレビの入り口であるはずの地上波がテニスを知らない人にもその面白さを伝える責任を自らの意思(都合)で放棄した。タダテレビにテニスは要らないものだと勝手に決めつけて締め出したのは、メディア側が本来なら絶対にやってはいけない背徳行為である。テニスの価値を貶めたのは、他ならぬタダテレビの連中なのだ。形式的ではあっても、昔ながらに大きな大会の決勝はちゃんと地上波で放送しているアメリカと、もういいやとばかり有料チャンネルにテニス中継を丸投げしてしまったこの国ではテニスの認識度合いが全く違うのだ。
テニスファンにとって甚だ不幸な国なのは事実である。戦争や飢餓に比べればどうというレベルではないが、理不尽な差別はどうにも受け入れがたい。テニスの価値を認めたがらない国なんて恥そのものだ。「どうしてタダでテニスが見られないの?」と誰かに聞かれたら、「この国のテレビが大バカだから」だとはっきり教えるべきだろう。
コメント
まったくもって同感です。
他のスポーツを否定するつもりはありませんが…^^;
ここまでテニスの放送をやらない意味がわかりませんし、近頃では錦織君の活躍などで、日本も盛り上がっても良さそうなものなのに…
グランドスラム以外の大会の結果などは、普通のスポーツチャンネルや朝のニュースでも放送されない状況には憤りさえ感じます。
テニスの試合…ほんと面白いし、日本の面白くないドラマよりドラマチックですし…この感動を分かち合えないなんて…まったくもって摩訶不思議です。
日本はほんとダメな国になってしまいそうですね。。。
どうしたらよいのでしょうか・・・(>_<)
投稿者 とぅっきー
2013/03/14 15:00