2013年06月27日
大荒れ!W(ウインブルドン)場所
NHKが珍しく「マレー対ルー」の試合をライブ中継したせい?で、ウインブルドンが大変な事になっている。ナダルに続いて、アザレンカ、シャラポワ、フェデラーまでもが消えてしまった。これでは労せずに「マレー対ジョコビッチ」「セリーナW対???」の決勝が予想されるがどうだろう。アップセットは確かに意外で面白いが、優勝候補のビッグネームがこうもいなくなっては大会自体が寂しく見えてしまう。解説者やテレビ関係者には全く有難くない展開だ。逆に、常連以外の選手にとっては優勝の可能性が広がったわけで、ぜひ錦織にもベスト8ではなく初優勝を狙って欲しいが、それは時期尚早だろうか?必死にテニスを忘れたがっているこの国で、再びブームを起こすにはそれ以外にはなさそうだ。
NHKが地上波でウインブルドン中継を始めて10年になる。BSの頃よりライブは大幅に減っても中継を続けているのは、テニスの素晴らしさを理解しているからだと信じたい。できれば他の3つも深夜の録画でいいから(セミとファイナルだけでも)かわいそうなテニスファンの為にやってくれないかなあ。
2013年06月25日
開幕!ウインブルドン劇場
ウインブルドン初日は、アップセットが多くて面白かった。ナダルは復帰後、ハイペースで試合をこなしたせいで疲労の蓄積があったろうが、それよりも勝負所のタイブレークを2回ともきっちり取って勝ったダルシーを褒めるべきだ。普段あまり目立たない選手が、こういった大舞台で注目されるのはとてもいい事だと思う。GSタイトルは取れなくても、あのナダルにストレート勝ちをしたなんて一生自慢できる試合ではないか。1つ残念なのは、ただでさえ試合数が多いのに2チャンネル同時生放送もしないWOWOWのケチケチぶりだ。やはりスポーツ専門でないのは1番イタい。
NHK総合は(例年どおりの)可も不可もなくの内容で、それがいかにも公共放送らしい。人気スポーツの世界的イベントにもかかわらず「コンフェデ杯」との温度差は、この国でテニスが本質的に受け入れられていない状況を反映している。て言うか、いいものは素直に受け入れる寛容さ、臨機応変さがもっともっと必要だ。
これでフェデラーの優勝の可能性も出てきた。イージーでない事は分かっていても、期待せずにはいられない。18回目のGS優勝で、彼のキャリアはもう1年延長されるのか今から楽しみだ。
2013年06月24日
「深夜テニス」の時間だー!
「さあさあどのお方も寄ってらっしゃい、見てらっしゃい。この国で見る事さえ禁じられたあの(ビューティフル・スポーツ)が、あろう事か国営放送公認で今晩から13日間だけの限定解禁だよー!」まるで寅さんの呼び込みみたいになってしまったが、そういう事だ。NHKが公共の役に立つ唯一の機会とも言えるだろう。
午前0時頃から4時頃までの「深夜アニメ」も十分認知されたのだから、「深夜テニス」があってもいい。アメリカやヨーロッパの大会にはピッタリの時間帯だし、ゴールデン枠などに比べれば断然編成しやすいのだから、テニス中継を復活させてもそれほど問題はないはずだ。それに、需要があるかどうかは一定期間放送してみなければハッキリとは分からない。新たな視聴者獲得にぜひレコマンド(お勧め)したい。
「1日にたった2時間見るだけで体温上昇、精神安定、免疫力も上がってすこぶる健康になっちゃうよー。それと芝のグリーンが目にもやさしいし、試合も早く終わるからストレスにもならない。それどころか、翌朝は気分爽快の保障付き!嘘だと思うんなら貴方も今夜から試して頂だい。」注:個人の感想です。
2013年06月23日
前座とメインイベント
ゴルフの「全米OP」とサッカーの「コンフェデ杯」は日本のテレビやマスコミの期待通りにはならなかった。タイガー・ウッズの復活優勝もなく、日本代表は3連敗で世界との差を再確認しただけだった。ゴルフとサッカーのファンには悪いが、明日開幕の「ウインブルドン」の前座試合には丁度良かった。あとはメインイベントで錦織が、自身初のベスト8進出を決めてトップ10入りすれば、この世界3大メジャースポーツのタダテレビ三つ巴戦でテニスが勝利することになる。そうなればこの国で不当に扱われている「素晴らしいスポーツ」を無視し続ける事もできないだろう。
お楽しみはこれからだ。天候さえもってくれればテニスを満喫できる13日間になるだろう。子供から大人まで「テニスを見るのが当たり前」のマトモな国に早く戻って欲しいものだ。
2013年06月22日
ナダル攻略法
今年のウインブルドンの焦点は誰がナダルを(女子ならセリーナを)倒すかだろう。昨年のロソルのようにアップセットする事は可能かを勝手に検証してみよう。もちろん彼がカウンターテニスだと仮定した上でだ。
1、持久戦は不利? 全仏決勝を見ても分かるようにナダルは非常にタフだ。5セットマッチで彼を屈服させるのはナンバー1のジョコビッチでもかなり難しい。長時間の試合による肉体的、あるいは精神的疲労で対戦相手にミスをさせるカウンターテニスの狙いからもこの作戦は取りづらい。やはり単純にサーブでエースを取り、ラリーも3球目、5球目攻撃などでなるべく時間を長びかせない省エネテニスがベターだ。ナダルと絡んでは自分が疲れるだけである。
2、狙いをハッキリさせない フェデラーがナダル攻略に失敗したのは、ウィナーとつなぎの球の判別がしやすいからだろう。フェデラーのウィナーを打つタイミングさえ分かれば、ナダルが切り返すのは容易だからだ。しかもフェデラーが使いたがる低くて早いフラットボールは、ナダルには1番都合がいい。だからミスショットか意図したものか、一見しただけでは判らないようなボールがナダルには有効になる。高さやスピードがあいまいで、中途半端なボールを意識的に混ぜることでナダルを混乱させるのだ。フィッシュのようにあまりメリハリをつけないテニスの方がかえって有効かも知れない。
3、ナダルのテニスパターンは以外に単純?そして答え カウンタープレイヤーのテニスはざっくりいえば2パターンだ。フェデラーのようなウィナーを取りにくる攻撃型の相手の時は、受けに回って攻撃を切り返すのを狙うのが主で、反対にあまりウィナーを取りにこない相手には自分から攻撃して相手を振り回すのが普通である。ただ、相手の攻撃を凌いで切り返すのは世界一のナダルでも、自分から攻める場合はどうだろうか?彼が試合中、ずっと攻めっ放しという光景は見たことがない。きっと彼自身も違和感を感じているはずだ。そこでナダルにワザと攻撃させて逆にカウンターで切り返しても面白いのだが、それを実行するスキルと勇気のあるプレイヤーはいないようだ。またカウンタープレイヤーが1番恐れるのは自分と同じように凡ミスをせず、ボールをコート内に入れにくるミスの少ないプレイヤーだが、それだけでは試合が長びくだけで勝つには至らない。凡ミスを避ける事に意識的で、かつサーブでエースが何本も取れ、効果的なアングルショットやウィナーがいつでも打てるのがナダル攻略の最低条件だ。そしてプレイに適度なブレがある方がいい。プレーぶりがたまたまいいのか、実力なのかナダルにも分からないぐらいなら勝つ可能性も大きい。そして勝利を決定づける、ナダルがすぐには対応できない切り札的な戦術が少なくても1つか2つは絶対に必要だ。
ウインブルドンのドロー表を見て気になったのはヒューイットとロソルだ。特に「ナダル対ヒューイット」の新旧カウンターテニス対決は見てみたい。それにフェデラーのリベンジは永遠に見られないのだろうか。
2013年06月17日
テニスにおける相性
フェデラーとマレーが優勝した。きっと二人共、決勝の相手が分かった時点で優勝を確信したはずだ。ユーズニーはフェデラーに14連敗で1度も勝った事がなく、チリッチがマレーに勝ったのは1度のみである。ただ、過去の戦績がそうでも勝負に絶対はない。ユーズニーもチリッチも今週は調子が良く、いいテニスをしていた。セオリーどおり大事な第1セットを僅差で奪って優勝へのお膳立てをしたにもかかわらず、次の第2、第3セットはたった1ブレイクで取られてしまった。善戦空しく敗れた二人には気の毒だが、相手が悪かったと言うしかない。将棋のプロ棋士も1手悪手を指すと負けるらしいが、対戦相手のほんのちょっとした隙を見逃さず、すぐさまブレイクに繋げる辺りがトッププレイヤーの証だろう。常套句だが、「勝ち方を知っている」のである。
まだフェデラーのキャリアは終わっていない。彼自身が1番得意なウインブルドンで、また昨年のようなタナボタ優勝を再現して欲しい。「史上最高のテニスプレイヤー」を決して見くびってはいけないのだ。
2013年06月16日
リスペクトすべきもの
朝からくだらない大リーグ中継を見るにつけ、こんな球技をベーシックなものと位置づけたがる連中に腹が立つ。お金を払うべきスポーツを著しく間違えているのだ。IOCが切り捨てた球技に熱心な国が何回立候補しても、オリンピックの開催地に選ばれないのは至極当然だろう。
ウインブルドン・シリーズ(いつもどおり勝手に命名)の真っ最中だ。男子の「エイゴン選手権」に「ゲーリー・ウェバーOP」、女子の「エイゴン・クラシック」とユーロ・スポーツなどは大忙しなのに、この国でフォローするテレビ局は(これもいつもの如く)1つもない。テニスファンもテニス自体もどうでもいいからである。フランスやオーストラリアの様に、子供の頃からテニスの面白さ、素晴らしさに触れていればこうはならない。日本人(の選手やチーム)が国際大会で活躍する事だけがスポーツの面白さだと誤解している(哀れなテレビ局の)間違ったスポーツ観がこの国に多大な悪影響を与え続けている。そして、その悪い習慣を変えようとする動きすらない。経済的な閉塞感も一因だろうが、日本人にとってのスポーツはそんなに限定的でつまらないものではないはずだ。
テレビ局が勝手にセレクトした(都合のいい)おすすめスポーツはもうたくさんだ。何をどの程度リスペクトするかは個人の自由だが、一方的な価値観の押し付けは困る。「日本人は世界的に有名なほどのテニス嫌い」なんて思われたら国辱そのものではないか。一部の人間の醜いエゴでそうなっているのなら即刻是正するべきだ。
2013年06月14日
もっとウインブルドンを楽しもう
結論:日本のウインブルドン中継がつまらないのは、WOWOWやNHKがケチだからだ。具体的に言うと再放送やハイライト番組が全然ない。(WOWOWの〇〇ナビは短すぎるので対象外)もちろん再放送やハイライト番組にもお金はかかるが、それでも年に2週間ぐらいはサービスしてもいいだろう。トランスワールド・インターナショナルが制作した1時間のハイライト番組(英語)はちゃんとあるし、再放送ぐらいやろうと思えばいくらでもできる。忙しくて長々と試合を見られない人や、とにかく試合結果だけを知りたい時にハイライト番組はとても便利なのだ。また、再放送があると当然記憶保持率は高くなる。ライブで1回、翌日のリピートで計2回も試合を見ればどこが勝負所だったかはすぐに分かるはずだ。選手のインタビューや会見などのサブ情報はネットでも見られるが、ハイライト番組内にあればより都合がいい。こうした気の利いた配慮があるだけで、もっとウインブルドンが楽しめる。ついでに「ウインブルドン・ラジオ」も聞けば完璧だ。
日本人はおもてなし上手なはずなのに、ことスポーツ中継に関してはとても下手くそだ。もう試合だけ見られれば満足するって時代じゃないのにねえ。
2013年06月12日
プロローグなしじゃつまんない
もうすぐあの「ウインブルドン」が開幕という時期なのに、相変わらずこの国だけはサッカーの「コンフェデレーション杯」やゴルフの「全米オープン」の話題でごまかすつもりらしい。それならそれでいいが、せめて放送を担当するWOWOWやNHKには、もう少しテニスファンを盛り上げる雰囲気づくりが欲しい。昔の名勝負を放送するとか、開催中の「エイゴン選手権」をフォローするなどいくらでもやり方はあるだろう。これといった気持ちの高まりもなく、毎年いきなりウインブルドンの本戦から放送を始めるからつまらない。そりゃ世界でも稀な「アンチテニスの国」だし、余計なお金もセーブしたいからしょうがないのかも知れないが、年に1度のテニス祭りぐらいはファンを喜ばせる趣向が必要だと思う。
テニスというスポーツをうまく隔離しているつもりだろうが、世界中から「テニスもマトモに扱えない国」だと嘲笑、あるいは非難されたらどうするのだろう。国の威信にも関わる大問題なのに、それにも気付けないのだろうか。
2013年06月10日
間違ったフィードバック
全仏が終わった。誰もが優勝するであろう、と思った大本命二人にトロフィーは渡った。気まぐれなローランギャロスの女神も、ことハプニングだけは大嫌いなようだ。
ストリーム中継でマトモに見たのは男子SF1と女子Fだけである。2年連続の決勝でシャラポワは、いつもとは違う高いボールで最初の2ゲームを取ったのに、3ゲーム目を取れなかっただけで使うのを止めた。低くて早いボールと併用すればもっと効果的に使えたのに、慣れ親しんだいつものやり方に戻してしまった。対戦相手に効果がある、あるいは嫌がる戦術を徹底しなければセリーナのような苦手に勝つことは難しい。たとえ付け焼刃でも、最後までやり通す勇気が欲しかった。
ジョコビッチは昨年に比べればずっと善戦したが、クレーキングのナダルを倒すには至らなかった。敗因を分かりやすい3セット目だと彼は指摘したが、本当は1セット目だろう。長期戦を想定したためか積極的に攻めずに、結局1ブレイクで失ったのがナダルに余裕を与えた。中途半端な高さのボールや徹底したバック狙いも、フォアとバックの切り替え時のミス待ちも、5セットにもつれる事もみんなナダルにとっては想定内だった。結果的には全豪の再現を狙ったジョコビッチの思惑通りに試合は進んだのだが、天然カウンターテニス(ナダルは意識的にカウンターテニスをしているのではなく、彼が勝つ為によりベターなテニスを模索した結果、自然にそれを身につけた)プレイヤーに我慢比べを挑んだ時点で負けである。全豪でジョコビッチが勝ったのは、その我慢比べにかかった膨大な時間と、それを実現させた不屈の精神力とがナダルの想定を越えていただけなのだ。
もうナダルに勝てる選手は出てこないのだろうか?この究極の進化形カウンターテニスに勝つのは難しいが、やってできない事はない。ナダルの想定外の何かを見つければいいのだ。(お断り:ナダルのテニスがカウンターテニスだと思っているのはワタシだけなので、信じなくても結構です。念のため。)
2013年06月02日
NHKは全仏を中継したいのか?
昨日のNHKラジオ第1の番組表を見たら「全仏オープンテニス情報」みたいな見出しがあったので聞いてみた。優勝争いと錦織の活躍というありきたりな内容だったが、ふと思った。NHKはもしかしたら全仏を中継したいのではないだろうか。民放から四面楚歌の状態のテニスを取り上げれば、地上波では独占的放送になるからだ。なでしこジャパンが歴史的な優勝をしたW杯も放送したのはBS1のみで、うれしい誤算だった。錦織がフェデラーに勝ったことを知って、この全仏でも優勝候補のナダルにアップセットしてくれれば(もちろん非常に難しい事だが)初のベスト8入りになる。そうなれば、(ウインブルドンの番宣も兼ねて)準々決勝の試合を放送する可能性は高い。日本人選手の活躍という理由さえあれば、この国におけるタブーさえあっさり無視できるのだ。
これはワタシの妄想に過ぎないが、ぜひそうなって欲しい。きっと福井さんが解説するであろう、NHK総合初の全仏オープン中継(ライブ希望)を楽しみにしている。
2013年06月01日
ゴルフはBS、CSでやってくれ
スカパーが10日までタダなので、スカイAの女子ゴルフを見ている。やっぱりスポーツはライブがいい。地デジになってもうすぐ2年の現在でも生中継できない(情けない)地上波キー局なんかよりずっとマシだ。
ゴルフ中継をつまらなくしている犯人は、チャンネル番号が4~8の地上波テレビである。彼らがいつまでも録画で編集したゴルフ中継をやっているおかげで、ゴルフ本来の面白さが伝わらないのだ。いいかげんマルチ放送を始めるか、BSやCSでの先行放送を認める時期だろう。BSやCSはライブ中継、地上波は今までどおり録画で放送すれば問題ない。視聴者は見たい方を選択すればいい。こんなカンタンな事も地上波優先で放送、という昔からの悪しき習慣のせいで実現しないのだ。
もう地上波しか見ないという人も少ないはずだ。地域差もなく、編成がしやすいBSでもっとスポーツ中継を増やせばいい。役に立たないくせに偉そうにしている地上波キー局など、別に見なくてもいいのだ。