2013年08月09日
なんで今頃「ザ・フォッグ」
日本から遙かに遠いカナダの地で、錦織がフルセットで負け、逆にフルセットで勝ったジョコビッチが喜びのダンスを披露した同じ頃、我が家に映画「ザ・フォッグ」のBD(ブルーレイ・ディスク)ソフトが届いた。もちろん米国からの輸入盤だ。ほぼ同じ内容のDVDは持っていても、やはり買いたくなるのはファン心理で仕方ない。これで欲しかったジョン・カーペンター監督作品の6タイトル「要塞警察」(76年)、「ハロウィン」(78年)、「ザ・フォッグ」(80年)、「ニューヨーク1997」(81年)、「スターマン」(84年)、「ゼイリブ」(88年)は揃った。あと残る「遊星からの物体X」(82年)は、新しい(2Kか4K)テレシネになってから買えばいいのだ。
別にアマゾンの回し者ではないが、この「ザ・フォッグ」のメリットは特典の多さだろう。内容にはあえて触れないが、たいへんお買い得と言っていい。値段も4千円ぐらいだから、日本盤が出るまでのつなぎとしてもお勧めだ。(と言っても、多分アラフォー世代にしか通じないか・・・。)
2012年09月08日
「天国の門」再び
テニスやスポーツのネタはあらかた書いてしまったので、今回のテーマは映画ソフトにした。アメリカの「クライタリオン・コレクション」という会社からあの問題作がブルーレイ(2枚組・40ドル)で発売予定(11月20日)らしい。マイケル・チミノ監督作品では最も有名な「ディア・ハンター」(78年)の次に撮った超大作「天国の門」(80年)である。残念ながら、オリジナル5時間半バージョンではなく、日本でもDVDが発売されている3時間39分バージョン(クライタリオンのサイトでは3時間36分表記なのがよくわからないが)なので、(日本語字幕も無いし)それじゃあ買う必要がないとも思ったが、クライタリオンは画質やその他のクオリティにこだわる有名メーカーだし、すぐに日本版も発売されるという確信もないので、やっぱり個人的には買うつもりだ。「ディア・ハンター」のアカデミー作品賞受賞で一躍時の人になったチミノが、この作品の興行的大失敗で製作会社のユナイト(ユナイテッド・アーティスツ)を潰したのは有名な話である。作品の背景や内容などは検索すればすぐに分かるので書かないが、制作費4400万ドルは(「タイタニック」の2億ドルに比べれば)大した金額ではないと言われそうだが、当時としては常識はずれのレベルだったと想像できる。(いろいろな意味で)ものすごい映画なのは一目瞭然で、この後の「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」(85年)までがマイ・フェイバリットだが、もうチミノは映画を撮らないのだろうか?確かにどの監督にも賞味期限みたいなものがあって、ある時期を過ぎるととたんにつまらなくなる傾向があるみたいだ。私が1番好きだったSF・ホラーの鬼才ジョン・カーペンターも面白かったのは「ゼイ・リブ」(88年)までで、90年代以降の作品は全然ダメである。ある監督作品が好きになったからといって、DVDやブルーレイソフトをコンプリートしよう、などとは思わない事だ。とにかく1度レンタルか、テレビ放映を見てから買ったほうがいい。テニスプレイヤーと同じく人は誰もが歳をとるのだ。輝かしいキャリアなんてほんの一瞬に過ぎない。自分の感性にピンと来た作品だけ揃えたら、それだけで十分である。
今年一番のイベントは11月にある「ATPファイナル」と「天国の門」のBD発売になりそうだ。人間にとっての幸せは遠くではなく、ほんのすぐ近くにあるというのはどうやら本当らしい。