2013年03月31日
U・Tレボリューション
スカパー無料体験が終わって、またいつものジレンマについて考えた。4月にタダテレビ(NHK地上波とBSは受信料を払う、払わないに関わらず見られる状態なので含めた)が放送予定のスポーツ別ライブ時間数をざっと計算してみた。国内プロ野球が199時間(同一カード、延長分は除く)米大リーグが約100時間(同一カード、延長分は除く)、サッカーが42時間(男子と女子、海外含)、ゴルフが35時間(女子、海外含)で、その他のスポーツは全くなしかあっても数時間なので割愛した。現在でもこの国でマトモにスポーツとして扱ってもらえるのは野球、サッカー、ゴルフ、それに大相撲ぐらいしかないことがよく分かる。それ以外のスポーツファンにはどうにも我慢できない状況なのは明らかだ。しかし、従来の発想を逆転してこれを解消する奇手がある。地上波のキー局がダメでも、MXやチバテレビ、テレ玉などの地方局でテニス中継(もちろんライブがいい)してもらうのだ。題して「元(U)局でテニス(T)革命」作戦は実現すれば、日本人のスポーツ観を変えるほどの影響力がある。たとえ見られる地域が限られていても、タダでテニス中継すれば必ず反応はあるはずだ。お金の問題さえ解消できれば、の条件付きではあるが希望がないわけではない。勝負事は最後までやってみなけりゃわからないのだ。
日頃見ているチバテレビからこの発想を得たのだが、(個人的には)ぜひ実現して欲しい。テニスを見限ったバカなキー局に大アップセットして後悔させてやろう。
2013年03月20日
WBCに見るスポーツ報道のあり方
今回は野球について書く。これまで侮蔑の意味を込めて「マイナー球技」とワタシは呼んできたが、それもいちいちめんどくさくなったので普通の呼び方にする。ただ個人的にはこのスポーツが今でも大嫌いだし、この地球上から消えて無くなって欲しいと思っているのは変わらない。念の為。
WBCの準決勝で日本代表が負けたおかげで決勝は地上波では放送されなかった。Jスポーツのライブを見ながら思ったのは日本の地上波テレビのひん曲がってどうにも直しようも無い位ダメなスポーツ報道の姿勢だろう。「真の野球世界一決定戦」で我らの日本代表が3連覇するであろうという自分達の目算が外れただけで、この大会の勝者いや大会自体すらどうでもよくなった。国際大会では日本人のチーム(や選手)が優勝するという結果しか求めていないのだ。彼らにとってのスポーツとは、勝つ事で己のエゴや欲望を満たそうとする行為でしかない。それだけがスポーツの面白さだと決めつけて、自分達の間違った正当性を通そうとする地上波テレビなんてこれからも悪くなる一方だ。扱いづらいという勝手な理由でテニスを一斉に締め出した連中にマトモなスポーツ報道など出来るはずも無い。戦争も極端な飢餓の話も聞かない平和で素晴らしい国なのに、ことスポーツの扱いに関して最低なのは、みんな思慮のかけらもないクソテレビ(あえてそう表現する)のせいだ。
やはりスポーツは専門チャンネルで見た方が断然いい。地上波のようにスポーツの素晴らしさまでないがしろにはしないからだ。レベルの低い地上波テレビのスポーツ中継を見て、勝つ事だけに執着するのがスポーツの面白さだと誤解した人が大勢いたら迷惑も甚だしい。この国でのメジャー化からは遠ざかるが、テニスが専門チャンネルに移行したのはある意味幸運だったかも知れない。自らの志の低さでダメになった地上波に、テニスは全然似つかわしくないのだから。
2013年03月16日
有料チャンネルは優良か?
スカパーに無料体験を申し込んだ。もちろんGAORAでインディアンウェルズとマイアミを見るためだ。GAORAがようやくハイビジョンになったのも要因だが、たまにテニスをテレビで見ないと精神的に良くない。食欲と同じでテニス欲を満たすにはテレビで定期的にライブを見る必要がある。ただ、ワタシがスカパーに加入しない1番の理由は、加入料や基本料といったいわば名目料(加入者の利益にならないお金)を取っているからで、この点はすぐにでも改正してもらいたい。有料チャンネルは何年も続けて加入してもらうことを前提にすべきで、加入者に余計な出費をさせない料金プランを提供しなくてはならない。WOWOWにしても、もしライブチャンネルだけを選べて料金が800円ぐらいなら加入者がもっと増えるように思うのだが。それでも見たいスポーツが見られるのは嬉しい。あのマイナー球技や大相撲が好きならこんな苦労はしないはずだが、そうはいかない。テニスの代替など無いのだから。現状で出来うる1番いい放送は有料チャンネルの一部無料開放だろう。WOWOWだと4大大会の初日はタダだが、2日目以降もその日の第1試合だけ(開始2時間まで)をタダにすればいい。GAORAだと翌日の再放送(1試合のみ)を無料にすれば加入していない人も楽しめるし、いい宣伝にもなる。これ位はサービスしてもいいはずだ。
テニス中継がタダで見られない問題はいくらでも解消できる。たとえ録画で(深夜帯でも)月2回(2時間枠)タダのBSで放送すればそれなりの反応はあるはずだが、そうする局が1つもないのが不可解だ。アジア系のドラマやテレビショッピングばかりのタダBSにテニス番組があればもっとマシになると考えるマトモな人材がいないのが悲しい。
2013年03月14日
アンチテニスの国に生まれて
インディアン・ウェルズのナイトセッションをライブで見るのが今週の日課になった。(もちろん非合法ストリーム中継でだが)ワタシの貧相なブランチには似つかわしくないが、優勝賞金100万ドルの準メジャー大会を見ないわけにはいかない。ただ、いつもストリーム中継を見て思うのは、テニスが根づいている欧米といつの間にか忘れられたようになってしまったこの国との隔世の差だ。サッカーの英プレミアリーグやチャンピオンズリーグの決勝、ゴルフの4大大会等はたとえ日本人選手が活躍しなくともいまだにタダテレビでフォローされているのに、なぜテニスだけが締め出されたのか。少なくとも90年代まではこの国の地上波やBSでも生中継があったし、大会の開催数もアジアで1番多かった。人気と実力を兼ね備えたヒンギスやアガシのCMも頻繁にオンエアされ、テニスがマトモに扱われていた(個人的にはそう思っている)のにも関わらず、2003年頃から(まるで潮が引くように)急にテレビ側のテニスへの態度が硬化し始めた。確かに放映権料の高騰や、長時間にわたる生中継の回避、グランドスラムの優勝争いに日本人選手が絡まないなど理由はいくらでも挙げられるが、根本的な理由はこの国のタダテレビがテニス中継を持て余したからだろう。テレビの入り口であるはずの地上波がテニスを知らない人にもその面白さを伝える責任を自らの意思(都合)で放棄した。タダテレビにテニスは要らないものだと勝手に決めつけて締め出したのは、メディア側が本来なら絶対にやってはいけない背徳行為である。テニスの価値を貶めたのは、他ならぬタダテレビの連中なのだ。形式的ではあっても、昔ながらに大きな大会の決勝はちゃんと地上波で放送しているアメリカと、もういいやとばかり有料チャンネルにテニス中継を丸投げしてしまったこの国ではテニスの認識度合いが全く違うのだ。
テニスファンにとって甚だ不幸な国なのは事実である。戦争や飢餓に比べればどうというレベルではないが、理不尽な差別はどうにも受け入れがたい。テニスの価値を認めたがらない国なんて恥そのものだ。「どうしてタダでテニスが見られないの?」と誰かに聞かれたら、「この国のテレビが大バカだから」だとはっきり教えるべきだろう。