2012年06月07日
勝者と敗者
全仏のフィナーレがもうすぐだ。個人的にはシャラポワとジョコビッチの生涯グランドスラム達成が見たいが、どうだろうか。あのサンプラスやヒンギスでさえ叶わなかった夢をぜひ実現してほしい。
今回は「タイトル獲得」について書く。プロの選手にとってはとても重要なテーマで、ある意味アイデンティティといってもよい。これがないと評価もされなければ、収入も増えない。人気とか、スポンサーやCM契約にも関わってくるので、どの選手も必死でクリアしようとする。特に4大大会ともなればなおさらだろう。ただ知ってのとおり、フェデラーやナダルの様にグランドスラムのタイトルに手が届くのはレアケースであり、多くの選手にとってはあくまでも目標の1つでしかない。仮に運よく決勝までたどり着いても、そこで勝つと負けるでは全く意味が違う。その昔、アバが「ウィナー・テイクス・イット・オール」と歌っていたがまさにそのとおりで、勝てば全てが報われるが負ければ一生「ルーザー」呼ばわりされるのだ。それも1回ぐらいならまだいいが、何度も決勝に出ているスタープレイヤーでも負けが続くと相当に応えるらしい。99年の全仏決勝でグラフに負けて以来ヒンギスは4大大会で勝てなくなり、続く2000年の全豪決勝ではダベンポート、翌2001年と2002年の全豪決勝でもカプリアティに2年連続で負けた。この時に受けた精神的大ダメージのおかげでテニスをやめたのだと今でも思っている。
よく初優勝者が「人生が変わった」などと表現するが、あながち間違ってはいない。メジャータイトルは取れる時に獲った方がいいぞ、ウォズニアッキさん。
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