2013年07月06日
世紀の凡戦2
男子SFの「デルポトロ対ジョコビッチ」戦を見たが、途中で寝てしまった。(ワタシにとっては)全然面白くも無い試合だからだ。先週からテニスファンになった人なら「なんてすごい試合だ!」と感激したろうが、キャリア20年の目で見れば「あーあ、いつもと変わんねえな。」ぐらいのものである。ジョコビッチもデルポトロも(相手からスムーズにポイントを取る具体的な)新しい打開策を持たぬまま試合に臨み、時間ばかりがかかる割には何一つ見所のない重苦しい我慢比べの結果、タイブレークや1ブレイクでしかセットを取れない展開には飽き飽きだ。名勝負というのは、お互いに新しい戦法や意外な戦術を模索しあう事から産まれるものだ。もしデルポトロが、ジョコビッチが驚くような芝戦用の秘密兵器を1つでも用意していたなら、きっとつまらない試合にはならなかったはずだし、たとえ負けてもそれなりの充実感が伴っただろう。彼が言っていた「足りなかった(もの)」はまさにそれなのだ。すぐには見つからないかも知れないが、諦めないで欲しい。敗戦を詳細にフィードバックすることでしか、それを見出すことは出来ないのだから。
さて、日曜の決勝でマレーはジョコビッチに勝てるだろうか。これまで何度も対戦し、手の内を知り尽くした相手に予想もしないような切り札を用意できるかが、77年ぶりの地元優勝のカギだろう。奇跡は偶然に起こるものだけを指すのではなく、意図的に起こすものも含まれるのだ。
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